RFマウントで使える標準単焦点レンズの候補について比較してみた

比較候補

  • あまり古すぎるのは除外した
  • 電子接点が付いていないものも除外した
  • 後継レンズが出ているものは最新型のみ載せた
  • 焦点距離が40~60mmの範囲であるものを採用した
  • 中古価格はキタムラ調べ。太字は新品価格
発売日マウントメーカーレンズ名価格
2020/12/24RFCanonRF50mm F1.8 STM¥26,100
2018/10/25RFCanonRF50mm F1.2 L USM¥280,000
2017/12/22EFCanonTS-E50mm F2.8L MACRO¥270,612
2015/5/21EFCanonEF50mm F1.8 STM¥11,800
2012/6/下旬EFCanonEF40mm F2.8 STM¥12,700
2007/1/26EFCanonEF50mm F1.2L USM¥110,100
1993/6/XEFCanonEF50mm F1.4 USM¥12,000
1991/4/XEFCanonTS-E45mm F2.8¥59,500
1987/12/XEFCanonEF50mm F2.5 MACRO¥11,000
2016/7/27EFCarl ZeissMilvus 2/50M ZE¥98,500
2016/2/18EFCarl ZeissMilvus 1.4/50 ZE¥91,600
2014/5/29EFCarl ZeissOtus 1.4/55¥358,902
2010/4/28EFCarl ZeissMakro Planar T* 2/50 ZE¥81,500
2009/1/20EFCarl ZeissPlanar T* 1.4/50 ZE¥38,100
2018/5/18EFSAMYANGXP50mm F1.2¥87,120
2018/11/22EFSIGMA40mm F1.4 DG HSM Art¥85,800
2014/4/25EFSIGMA50mm F1.4 DG HSM Art¥59,800
2008/6/14EFSIGMA50mm F1.4 EX DG HSM¥28,000
2004/7/31EFSIGMAMACRO 50mmF2.8 EX DG¥15,900
2015/9/29EFTAMRONSP 45mm F/1.8 Di VC USD¥28,000
2018/10/26EFTOKINAopera 50mm F1.4 FF¥124,920

まず、値段順に並べてみると、Otus 1.4/55、RF50mm F1.2 L USM、そしてTS-E50mm F2.8L MACROの値段がずば抜けています。未だに一眼レフ用では最高と名高いOtusや、最新の技術を駆使したRF50/1.2Lは分かりやすいですが、TS-Eレンズの場合、需要も本数も少ないため値段が据え置かれていると考えるのが妥当でしょう。もちろん、TS-E50/2.8Lも、光学性能は非常に優れていますが……。

それ以外については、発売年からずいぶん経ち、値段が熟れたレンズが大半を占めます。その中でも、発売年の割に安さが際立つのは、SP 45mm F/1.8 Di VC USDと50mm F1.4 DG HSM Art。その逆に、EF50mm F1.2L USMとMakro Planar T* 2/50 ZEは、発売年の割に値段が高く、その人気ぶりがうかがえます。

発売年で並べると、ぶっちぎりで古いのがEF50mm F2.5 MACROやEF50mm F1.4 USMで、後者については生産終了していない製品となります。「来年で発売30周年」と書くと、ロングセラーぶりが分かりやすいでしょうか。パンケーキレンズを除いて考えると、2010年と2014年の間に断絶があり、そこを境に「絞ればカリッとする」から「絞らずともよく写る」にトレンドが変わっていると言えるでしょう。

なお、古いレンズだと、修理対応期間が終了しているものもあります。購入の際は気をつけましょう。

大きさ・重さ

  • フィルター径・最大径・全長はmm単位、重さはg単位
  • 大きさと重さは、次のマウントアダプター越しを想定している
    • マウントアダプター EF-EOS R
    • 最大径71.2mm、全長24mm、重さ約110g
レンズ名フィルター径最大径全長重さ
RF50mm F1.8 STM4369.240.5160
RF50mm F1.2 L USM7789.8108950
TS-E50mm F2.8L MACRO7786.9138.91055
EF50mm F1.8 STM4969.263.3270
EF40mm F2.8 STM5268.246.8240
EF50mm F1.2L USM7285.889.5690
EF50mm F1.4 USM5873.874.5400
TS-E45mm F2.87281114.1755
EF50mm F2.5 MACRO5267.687390
Milvus 2/50M ZE678199840
Milvus 1.4/50 ZE67831221032
Otus 1.4/557792.4151.31140
Makro Planar T* 2/50 ZE677288620
Planar T* 1.4/50 ZE586669440
XP50mm F1.28693141.41310
40mm F1.4 DG HSM Art8287.81551310
50mm F1.4 DG HSM Art7785.4123.9925
50mm F1.4 EX DG HSM7784.592.2615
MACRO 50mmF2.8 EX DG5571.488425
SP 45mm F/1.8 Di VC USD6780.4115.7650
opera 50mm F1.4 FF7280131.51060

まずフィルター径ですが、パンケーキレンズを除いて考えると、先ほど書いた「2010年と2014年の間の断絶」を境に、大半がΦ67mmかΦ77mmになっています。つまりそれだけレンズが太く、より高い光学性能のためにレンズが詰め込まれていることを示唆しています。比較的古いEF50mm F1.2L USMがΦ72mmなのは分かりますが、比較的新しいopera 50mm F1.4 FFもΦ72mmなのには驚きました。

当然と言えば当然ですが、最大径・全長・重さには相関関係があります。ただ、グラフにしてみると、重さに対してPlanar T* 1.4/50 ZEやopera 50mm F1.4 FFが細め、SP 45mm F/1.8 Di VC USDが長めであることなどが分かります。

重い順に見ていくと、全長10cm以上・重さ1kg以上のものがゴロゴロあることが分かります。それだけに、ギリギリ1kgを切るRF50mm F1.2 L USMは「軽い」と言えますし、「重い」とも言えるでしょう。

最短撮影距離・最大撮影倍率

レンズ名最短撮影距離最大撮影倍率
RF50mm F1.8 STM300.25
RF50mm F1.2 L USM390.18
TS-E50mm F2.8L MACRO27.30.5
EF50mm F1.8 STM350.21
EF40mm F2.8 STM300.18
EF50mm F1.2L USM450.15
EF50mm F1.4 USM450.15
TS-E45mm F2.8400.16
EF50mm F2.5 MACRO230.5
Milvus 2/50M ZE240.5
Milvus 1.4/50 ZE450.15
Otus 1.4/55500.15
Makro Planar T* 2/50 ZE240.5
Planar T* 1.4/50 ZE450.15
XP50mm F1.2450.17
40mm F1.4 DG HSM Art400.15
50mm F1.4 DG HSM Art400.18
50mm F1.4 EX DG HSM450.14
MACRO 50mmF2.8 EX DG18.91
SP 45mm F/1.8 Di VC USD290.29
opera 50mm F1.4 FF400.18

最短撮影距離ですが、大半のレンズが40~45cmの間に収まっています。それより短いレンズとなると、パンケーキレンズか、マクロレンズか……といったことが分かります。それだけに、マクロでもないのに最短撮影距離が短いSP 45mm F/1.8 Di VC USDは特徴的。それを超えてマクロが欲しいとなると、マクロと名の付くレンズを使用することになるでしょう。クォーターマクロで問題なければ、RF50mm F1.8 STMといった手もあります。

収差補正の対応状況

  • DPP4……Digital Photo Professional 4でデジタルレンズオプティマイザが適用できるなら○
    • DPP4で基本的な収差補正が効くなら△
  • LrC……Lightroom Classicで収差補正を適用できるなら○
    • なお、RAWデータに対する補正となる。JPEGでも適用できるのは、この中ではEF50mm F1.4 USMのみ
  • DxO……DxO Photolabで収差補正を適用できるなら○
レンズ名DPP4LrCDxO
RF50mm F1.8 STM
RF50mm F1.2 L USM
TS-E50mm F2.8L MACRO××
EF50mm F1.8 STM
EF40mm F2.8 STM
EF50mm F1.2L USM
EF50mm F1.4 USM
TS-E45mm F2.8×××
EF50mm F2.5 MACRO
Milvus 2/50M ZE×
Milvus 1.4/50 ZE×
Otus 1.4/55×
Makro Planar T* 2/50 ZE×
Planar T* 1.4/50 ZE×
XP50mm F1.2×××
40mm F1.4 DG HSM Art
50mm F1.4 DG HSM Art
50mm F1.4 EX DG HSM×
MACRO 50mmF2.8 EX DG×
SP 45mm F/1.8 Di VC USD×
opera 50mm F1.4 FF××

まずDPP4から。(TS-E45mm F2.8を除く) Canon純正レンズが対応しているのは当然として、SIGMA Artレンズも基本的な補正は可能です。ただ、それ以外のレンズについては、他のツールで補正を掛けることになるでしょう。

しかし、DPP4だけでなく、Lightroom ClassicやDxO Photolabも、「RAWデータからRAW現像する際に」収差補正を適用するよう設計されています。Lightroom ClassicがJPEGから収差補正を適用できるレンズはごく僅か、DxO PhotolabがJPEGから収差補正を適用できるレンズも(RAWデータから適用するより)少ないのが現状です。つまり、どのRAW現像ツールを採用するかで概ね決まります。

こういった兼ね合いで困りものなのはopera 50mm F1.4 FF。LrCでは補正できますが他ではできないので、意図的に他のツールでRAW現像する際は、手動で収差(色収差・歪曲収差・周辺減光)を補正する必要があります。まあDxO PhotolabもJPEGやTIFFから編集できますが、自慢の高性能ノイズ除去機能(DeepPRIMEノイズ除去など)などが使えない以上、そこまでする意味はほぼ無いでしょう。

興味深いのは、DPP4でTS-E50mm F2.8L MACROの収差補正が可能なこと。もともと新TS-Eレンズに収差は少ないですが、さらにダメ押しできるということでしょう。ただ、TS-Eレンズはティルト・シフトを行えるレンズなので、それらを行なった際はどのように補正されるのやら……。

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