【比較記事】フルサイズミラーレスの高倍率ズーム(便利ズーム)についてまとめてみた

概要

高倍率ズーム(以下「便利ズーム」)……画角の取りうる幅が極端に大きいこのズームレンズは、その便利さと引き換えに、レンズが暗く(F値が大きく)、画質も良くないものとされてきました。
ただ、近年の便利ズームの場合、ミラーレス化による設計の自由度向上と設計技術の進歩からか、画質もだいぶイケるものになったようです。フルサイズミラーレスにおいても同様で、各社から便利ズームがリリースされています。

というわけで、スペックを比較しやすいように記事を作成してみました。

価格.comの比較機能で並べてみる

 価格.comによる比較ページ

まず目につくのは、TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)の安さですね。便利ズームと言えども、フルサイズミラーレス用なら十数万円するのが相場なところ、これだけなぜか7万円台!

また、どのレンズも最大撮影倍率が0.3倍前後あり、そこそこ寄れるのは良いですね。これに限らず、便利ズームは広角端ないし望遠端で撮影倍率を稼ぐ設計なので、自分の撮影スタイルに合うのはどちらかも考慮するべきでしょう。

うっかり空目しがちですが、Canon RF24-240mm F4-6.3 IS USMだけ防塵も防滴も備わっていません。便利ズームはトラベルズームとも呼ばれ、レンズ一本だけ連れ出す際によく使われますが、悪天候でも使いたい際は見落とすべきではないポイントかと。

重量を見るに、望遠端が200mmなのが500g台、240mmなのが700g台となります。
常時持ち歩くと考えますと200gの差は大きいですが、遠くのものが1.2倍大きく写せることも魅力的……。

最短撮影距離・F値・最大撮影倍率についてのまとめ

レビューサイトの情報を参考にすると、それぞれ次のようになりそうです。
ただし、最大撮影倍率は、計算で推測しています。

最短撮影距離

F値

最大撮影倍率

こうして見るとTAMRONだけが異質で、それ以外は似たような傾向が見て取れます。
Nikonが少し暗いようですが、Canonと比較して1/3段程度なので影響は少ないでしょう。
(ただ、TAMRONやSONYは広角端・望遠端以外の最短撮影距離のデータが見つからなかったので、グラフの推測値より悪化する可能性はある)

画質比較

レビューサイトを見た感じ、SONY純正高倍率ズームを除いて、いずれも「高倍率ズームにしては良好」なようです。

直接的な比較は難しいですが、The-Digital-Picture.comによると、Canon RF 24-240mmより、SONY FE 24-240mmの方がハッキリと画質が悪いです。

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